わからないままでいる

 

「こもる」と自分自身に宣言したばかりなのに

青山ブックセンターで開催された

畠山直哉x祖父江慎 対談を鑑賞してきた。

お二人とも大好き過ぎる方々なので、たまらず。。

ミーハー人間まるだし。。

祖父江さん装丁のむちゃかっこよすぎる写真集『Blast』に

「MARUUさんへ」とサインまでいただいて。

 

尊敬する人の前だと挙動不審者になってしまうのが、いつもたまらないのだけど

どうやらみんな同じなようで、後ろにいた友人もちゃんと

不審な動きを見せていて、それを見たら少しほっとした。

「尊敬は人を狂わせる」by 穂村弘。

 

対談の中で、畠山さんが「動き」について仰っていたこと。

若い頃に彫刻をやっていたらしく、当時師事していた先生に

 

「自然の動きは、見飽きることがないでしょう。

海の波にしても、雲の流れにしても、木々の葉っぱのそよぎにしても。

それは、どうしてなのか。考えてみなさい」

 

と、言われたそう。

確かに、自然の動きは見飽きることってない。

一度として実は、同じ動きがないから?

その大きな問いを投げかけられてから何十年もたった今も

「本当の答えは、わからないままです」と、畠山さん。

 

その気さくな「ほんと、なんででしょうねえ」と真剣に考える様子

簡単にはそれを言語化して、つまり分類して片付けてしまわないところ

全感覚をもって「わからない」を抱えたまま、今も見つめつづけているところ

その「わからないままでいる」ということのゾクゾクするような深さ。

 

などなど、いろいろと思いました。

ああ尊敬は人を狂わせる。