リブロ

 

某夏。吉祥寺の本屋にて。

漫画コーナーを入念にチェックしたあと

おもむろに女が書く女についての本コーナーをザクザクとチェックしはじめる友人。

某本の帯を飾る東野翠れんやKIKIについて

「どう自分の中で彼女たちを処理したらいいかわからない」

と眉間にしわを寄せ瀧波ユカリの本に「お元気そうで」とつぶやき

西原理恵子の『できるかな』の購入を真剣に検討し

道端ジェシカが成し遂げてきた偉業、

今後彼女が成し遂げるであろう展望について突如語りはじめる。

そのあとはイベントスペースで売られていた

椰子の葉のついた土人のようなネックレスと

超絶リアルなライムのクシ切りのイヤリングを真剣に眺めていた。

友人はおそらく社会的にはとても仕事ができて

聡明に見える、実際聡明な人と思うけど

本屋では悲しいほどに残念な人だ。