四日目。「うつしみず」設置作業。
ブッチさん、西堀さん、パルコさんが、船に乗り島を離れるのを皆で見送る日。
ブッチさんが一番先に行ってしまうとき、我々といっしょにいた西堀さんがにやりと笑って
「ブッチさんは、ヒーローだね」とつぶやいたのが、とてもよかった。
島にいる間、相思相愛になっていたブッチさんと、西堀さん。
船がゆっくりと去るとき、今生の別れのように、ほんとにせつなくなった。
次の便で西堀さんとパルコさんが去るとき、二人、あつくるしく窓に顔をはりつかせ
可愛く手をふっていたのも、とても気持ち悪くて、よかった。
それを見送る港にいた皆と「ゾンビみたい」「死神みたい」と口々に言いあって、笑った。
いつまでもいつまでも、手をふった。